010 死霊が棲む刑務所

−アルカトラズ刑務所で鳴り響く不自然な音−



 アメリカ・サンフランシスコ湾内には監獄島と呼ばれるアルカトラズ刑務所がある。現在、刑務所は廃止され、船で渡る観光スポットとなってると同時に 隠れた心霊スポットとしても知られている。この地で働く警備員やガイドたちから、数々の怪奇現象や御礼の目撃談が報告されているのだ。  たとえば、この刑務所に収監されたアル・カポネが生前シャワー室で楽器のバンジョーを弾くことを楽しみにしていたが、聞こえるはずのないその音が 今でもそのシャワー室から聞こえてくると言う。また、金属の扉を閉める音や、何者かが廊下を走る音、話し声や悲鳴などの不自然な音がよく聞こえてくる という。  とくに「穴」とよばれる懲罰用に使われた独房は、アルカトラズの中でも有数の心霊スポットで、その部屋を霊感が強い人が訪れると、近づくだけで 気分が悪くなる等の異変におそわれるという。  かつて、アルカトラズ刑務所には、凶悪な犯罪者ばかりが収監され、彼らは非人道的な扱いを受けていた。病死や自殺など、恨みをかかえ悲惨な末路を たどる者も少なくなく、彼らの怨念が怪奇現象を引き起こしているのだと言う。




009 怪奇の扉 011
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