012 ローゼンハイムの怪現象

−女性が無意識に引き起こすポルターガイスト現象−



 1967年、ドイツバイエルン州ローゼンハイムの弁護士事務所でで怪現象が発生した。4台ある電話が同時に鳴り出したり 通話中に雑音が入ったりするのである。最初は単なる電話の故障だと考えられたが、調べても異常は発見されない。そこで 事務所は電話機を替え、通話を記録できる機器を取り付けた。すると、誰も電話を使っていないのに時報の局番に、何千回となく かけられいることが分かった。
 怪奇現象は次第にエスカレートしていく。蛍光灯がソケットから外れ、ヒューズが飛び、替えたばかりの電球がいきなり爆発する。 さらに、壁にかけた絵が回転し、引出がガタガタ動き、175キロのキャビネットが勝手に動き出した。
 そして、これらの怪奇現象はアンネ・マリーと言う1人の女性社員の勤務中にだけ起きることが分かり、彼女が事務所を辞めると 怪奇現象もピタリとやんでしまった。
 その後、彼女は職を変えたが、新しい職場でも、また同じ現象が繰り返された。むろん、彼女に悪意や害意があったわけではない。 ポルターガイストは、古来、霊が引き起こすと考えられていたが、その一方で、人間のサイコキネシスで起こるという人もいる。 彼女が事件後、ハンス・ベンダーという超心理学者のエスパー能力テストを受けたところ、強いストレス下に置かれたときだけ 瞬間的に高い能力を示したという。




011 怪奇の扉 013
inserted by FC2 system