003 ゲリー・マイケル・ハイドニク

−女性を監禁し人肉を食べさせる−



 1986年11月26日、フィラデルフィアのスラム街で客引きをしていた26歳の売春婦Aが、ハイドニクに声をかけらた。そして、ハイドニクの自宅のベッドで過ごした後、首をしめられ地下室に 放り込まれた。そこでハイドニクは自分の軽あくを彼女に語った。「ここに10人の女性を閉じ込め、私の子供を産ませて大家族をつくる」と。  1986年11月29日、25歳のBが、12月22日に19歳のCが連れてこられる。
 1987年1月1日には23歳のDが、1月18日には18歳のEがハイドニクの「大家族」計画の為、地下室の囚人となった。女性5人を鎖につないだハイドニクは、連日自分とのセックス以外にも、レズ行為を強要し 、殴ったり食事を与えない等の虐待も行った。

 2月になると、BとDが反抗的になった為、ハイドニクはBを天井から吊るし、大量のパンを無理矢理のどに押し込み、飲み込むまで口を押さえつけた。こうした拷問が1週間続いた結果、2月上旬 Bは衰弱し死亡してしまう。ハイドニクは死体を地下室から上に持ってあがった。女たちが地下室でじっとしていると、やがて上の階からチェーンソーの音が聞こえてきた。ハイドニクはバラバラにした死体をさらに切り刻み、 挽き肉の機械にかけた。そうして出来あがった人間の挽き肉をドッグフードに混ぜて、自分が飼っている2匹の犬に食べさせた。また、女性たちにも、ドッグフードにBの肉を混ぜたものを 食べさせた。

 ハイドニクに鍋の中に入っているBの頭を見せられたため大人しくしていたDだったが、もともと犯行的な性格だったのか、再びハイドニクに歯向うようになった。その為、ハイドニクはC,D, Eを地下室に掘った穴に入れ、水を張らせたうえで電線を入れて電気を流し込む拷問を行った。結果、Dが感電死してしまう。ハイドニクはDの遺体をニュージャージー州の森の中に埋めた。 この時傍らにはAもいた。Aはハイドニックの信頼を得るため、仲間が地下室に散らばるガラスや鉄パイプを隠し、襲撃のチャンスを窺っていることを密告し、またハイドニックの行なう拷問にも自ら進んで協力したりし ハイドニクの信頼を得ていたのある。

 Aが完全に自分の支配下に入ったものと信じたハイドニクは、Aを連れて買い物をしたり、マクドナルドでごちそうするようになった。しかし、Aは脱出の機会を窺っていたのであった。3月24日 Aはハイドニクに「自分の子供に会わせてほしい」と頼み、ハイドニクはこれを許し、彼女の自宅近くでAを車から降ろした。Aは自宅へは戻らず、かつての恋人の住むアパートへ駆け込み、 全てを話て警察に通報するように頼んだ。警察がハイドニクの身柄を抑え強制捜査を行うと、地下室で鎖につながれた黒人女性を3人発見(うち一人は、Aが脱出する前日に新たに監禁されていた24歳のF)した。 また、キッチンにはBの助骨や腕などが発見された。

 裁判の結果、1988年7月1日、ハイドニクには死刑の判決が下った。
 1999年7月6日、薬物注射による死刑が執行された。55歳。


 <参考資料>
  ・恐怖の地下室 (海外ノンフィクションミステリー―ダイエット編集版)




002 シリアルキラーの扉 004
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