005 インターネット猫虐殺事件 松原潤

(被害者・関係者は仮名、敬称一部略)



事件概要
 2002年5月6日、2ちゃんねるにディルデヴァンガーというハンドルネームの男性が猫を虐待、殺傷していく 様子の実行中継を行った。また同人物は、2ちゃんねる上で最も人が多い板のひとつであるニュース速報板にもスレッドを起こし、この行為を自ら2ちゃんねる全体に知らしめた。

事件
 2002年5月6日、”ディルレヴァンガー”を名乗る、福岡県福岡市在住の松原潤は、 マンション自室のユニットバス内でハサミや針金等を使って尾や耳を切る・首を締めるなどした野良猫をデジタルカメラで撮影、写真を2ちゃんねるの ペット大嫌い板に公開し、虐待の実況中継を行った。


反響・逮捕
 この事件はインターネット上で波紋を呼び、ログ解析、写真の分析が行われ、福岡県警に通報が殺到した。福岡県警の取り調べに対し松原は「猫は逃がした」 と供述し書類送検となったが、事件を知った人々により写真が調べられ、猫が生きていたとは思われない等の理由により、松原に対し刑事訴追を求める署名 運動が行われた。インターネット上で一斉に広まったため報道各社もテレビ放送、新聞などで一斉に報じられた。余談ではあるが地元テレビ局の報道番組で取材した 親戚の男性(匿名・顔モザイク)を名乗る者が「飼ってるネコを殺したりなんかしたんなら別ですけどね(中略)警察ざたになるのは、何かおかしいような気がする」 と発言している。社会的にも大きな反応を引き起こし、事件を知った市民により、 福岡県警へ逮捕を求める嘆願書が殺到。福岡県警は書類送検から急遽逮捕に改め、獣医師に問題の写真鑑定を依頼。これにより 猫の死亡が確認されたため、松原は逮捕された。

 
判決
 逮捕後、松原は猫の殺害を認めたため、動物愛護法違反により懲役6ヶ月、執行猶予3年の判決を受けた。

その後
 判決後、松原は広島県呉市の親元に引き戻された。虐殺された猫は事件を知った僧侶により「こげんた」という戒名がつけられ、 こげんたを追悼するホームページも複数立ち上げられている。
 



004 事件の扉 006
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