026 東名高速強制停車事件 石橋和歩

(被害者・関係者は仮名、敬称一部略)




事件概要
 2017年年6月に東名高速道路下り線で、中央分離帯側の追い越し車線に前後に並んで停車していた乗用車2台がトラックに轢かれる事故が発生。 その事故により、後ろ側に停車中の乗用車を運転していた静岡市清水区の萩山友香さん(39)と、夫の嘉久さん(45)が死亡。萩山さんの15歳と11歳の娘2人も軽傷を負った。

 また、先頭に停車していた乗用車の20代の女性が骨折の重傷、同乗の男性(石橋和歩)も軽いけがをした。

 その時は事件の背景は一切報道されていませんでしたが、10月になり亡くなった家族の娘の証言から、 先頭に停車していた車を運転していた福岡県中間市の建設作業員石橋和歩(25)により、無理やり追い越し車線に止められていたところをトラックに 轢かれたことが判明した。


トラブルと事故
 事件のきっかけは中井パーキングエリアで発生した。パーキングエリアの出入り口を塞ぐ形で駐車していた石橋和歩に対して被害者が注意をした。
 この注意に対して石橋和歩は、被害者がパーキングエリアを出たあと、猛スピードで追跡をした。追いついた石橋和歩は、被害者の車に対して、執拗(約1.4kmにわたり)に幅寄せ や割り込み等の走行妨害を繰り返し、強制的に追い越し車線に停車させた。

 車を停車させた石橋和歩は、車から降りた石橋和歩は被害者が乗る車のドアを開けさせ、被害者の胸ぐらを掴み「ケンカ売ってんのか」、「高速道路に投げてやろうか」等と暴言を 連発。同時に被害者を車外に引っ張りだそうとしたり、車中に押し倒そうとするなどの暴行も加えていた。

そこへ大型トラックが突っ込み、被害者家族の両親が死亡した。


虚偽の供述
 石橋和歩は、事故発生当時追いかけたことは認めたものの、追い越し車線で停車した理由はあくまで被害者側にあると供述していた。

JNNの取材に対して石橋和歩が答えていた内容は以下のとおりである。
「相手(の車)にあおられたのかな。パッシングされて怖くなって止まった。自分が止まって降りて行った。相手も降りてきて「もういいよ」 みたいな感じになって、車に戻ろうとしたらトラックが後ろから突っ込んできた」


逮捕
 事故発生当時、「後ろからあおられた」「邪魔はしていない」と供述し自分は悪くないと主張していた石橋和歩であるが、 被害者の長女の証言と200台を超える車のドライブレコーダ等の 映像により、石橋和歩が執拗に走行妨害をし車を無理やり停車させた事が判明。2017年10月10日 過失運転致死傷の疑いで逮捕された。


  過失運転致死傷:7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金


事件以前の石橋
 6月の事件発生の1ヶ月前の5月に、石橋容疑者は2017年年5月8日から9日にかけて、下関市豊浦町や角島大橋付近で合わせて3台の後続車に対して進路をふさぐなど、 妨害行為を繰り返していた。
 市内豊浦町川棚では、後続車を停止させたうえ、運転席のドアを3回蹴ったとして器物損壊の疑いで山口地検に書類送検。 また豊浦町吉永では、時速40キロで走行し、追い越そうとした車の走行を妨害して接触事故を起こしたとして過失運転傷害の疑いで書類送検されたが、不起訴処分となった。

 また、知人の話では車の運転が荒く年に2回程度の割合で事故を起こし、保険会社のブラックリストにも載っているとの事。   




025 事件の扉 027
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